聖母の御訪問

祝日5月31日

マリアはナザレより聖エリザベトの住まうユダヤの町に出発され給うたのである。
それは距離にして約112q、少なくとも7日間の旅である。聖にして優しき童貞はその歩みを急がれたのであった。
聖ルカ福音記者が我らに伝える如くである。
これらの日々においてマリアは急いで丘陵地を登られたのである。

ああ聖なる御母よ、我らに教え給え。なぜ御身は長く骨の折れる旅において急がれんと試みられ給うなりしか?
あわれみの任務の務めと御母は仰せられ給う。わたくしはその家庭を慰めに参ったのですよ、と。
ああ偉大なる天主の御母よ、それより御身の任務は慰めと霊魂らへの恵みの分配にして、恵み深く更に喜び給いてわが霊魂にも訪れ慰め給わんことを。
御身はエリザベトの聖化されたる家を訪れ給いたり。
来たり給えマリアよ、かつ我をも聖化し給え。 (祝日の黙想 より)

 

<マグニフィカト>

「わが霊魂は主を崇め奉り、わが精神はわが救い主なる天主によりて喜びに堪えず。
そは御召使いのいやしきを顧み給いたればなり。
見よ、今よりよろず世に至るまで、人我を幸いなる者と唱えん。

けだし全能にまします御者、我に大事をなし給いたればなり。
聖なるかな、その御名。その御あわれみは、世々これをおそるる人々の上にあり。

自ら御腕の権能を現し、おのが心の思いにおごれる人々を打ち散らし、権力ある者をその座よりおろし、いやしき者をば高め、飢えたる者を佳き物に飽かせ、富める者をば手を空しうして去らしめ給えり。
御あわれみを忘れず、そのしもべイスラエルを引き受け給い、われらの先祖に宣いし如く、そをアブラハムにも、その子孫にも世々に限りなく及ぼし給わん。」

 

<祈願>

「祝された童貞マリアよ、御身の縁者なるエリザベトを訪れたるにおいて、御身は慈愛の手本を我らの隣人に向けて示し給えり。
御身及びエリザベトを満たし給うた聖霊もちて我を満たし給わんことを我ら祈り奉る。
それによりて我ら憐れみ及び愛の使者となりて、人生の旅路においてそれと交わらんことを。 アーメン。」

 

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