海の星の聖母 ステラ・マリス

<御保護を求める祈り>

「めでたし天の元后、浮世に激しく押し寄せ来る波風にさすらう者たちの導きなる海の星よ、私達はあなたに危険と災いからの救いと御保護とを求めます。
キリストの御母、海の星よ、さすらい人のために、私のためにお祈り下さい。」

              

<”アヴェ・マリア・ステラ”を歌う人への御約束> 

ローマでのある暴動の時、聖ブリジッタの住家に暴徒が来て、その中の首謀者の一人が聖女を焼き殺そうと話していた。
聖女は安全を求めて逃げるべきかどうかを知るため、我らの主に祈った。
主イエズスは聖女にそのまま留まるようにと助言し、次の様に言われた。
「彼らがあなたを殺そうと謀っても問題ではない。
私の力があなたの敵共の悪意を砕くであろう。
私の民は私を十字架につけたが、それは私がそれを許したからである。」

我らの祝された御母は次の様に加えられた。
「皆集まって”アヴェ・マリア・ステラ”を歌いなさい。そうすれば私はあなた方を全ての危険から守りましょう。」

 

 

<”アヴェ・マリア・ステラ”>

Ave Maria stella めでたし、海の星なる君、

Dei Matter alma, 幸いなる天の門

Atque semper virgo, 至高なる主の

Felix coeli porta. とこしえに処女なる御母。

Sumens illued ave ああ はるかなる過ぎし日に

Gabrielis ore, 天使ガブリエルの給いし

Funda nos in pace, エヴァの名転ぜしアヴェにより、

Mutans Evae nomen 下界に平和を建て給いぬ。

Solve vincla reis 砕き給え 捕らわれ人の足かせを、

Profer lumen caecis 注ぎ給え 光を盲いたる眼に、

Mala nostra pelle,  我らの全ての病を追い払い、

Bona cuncta posce. あらゆる至福を懇願し給え。 

Monstra te esse Matrem 示し給え 御身が母なるを

Sumat per de preces 捧げ給え 彼に我の嘆息を

Qui pro nobis natus 御身を軽んずることなく

Tulit esse tuus 我らのために人となり給いし彼に。

Virgo singlaris 全ての処女の中の処女よ、

Inter omnes mitis 導き給え 我らを

Nos culpis solutos 御身のかくれ家に、

Mites fac et castos. 優しき者達の中の最も優しき者、我らを純潔にして優しき者となし給え。

Vitam presta puram 助け給え 我らのか弱き努力を、

Iter para tutum, 我らなお旅路にある故に。

Ut,videntes Jesum 至高なる天において

Semper collaetemur 御身とイエズスと共に

Sit laus Deo Patri, 我らが永遠に喜ぶその日まで。

Summo Cristo decus 全能の聖三位、

Spiritui Sancto: 聖父、聖子、聖霊に、

Tribus honor unus. 唯一にして同一の光栄あらんことを。

Amen. アーメン。

 

ラドベルツスのパスカシウスは「海の星」について次のように語りました。

「我々が嵐の揺れる海の波に転覆せざるよう、海の星であるマリアに信頼と道徳とを持って従わねばならぬのである。
彼女は世の救いのために産み給いしキリストへの信のために、我らを照らし給うのである。」

 

<クレルボーの聖ベルナルドの言葉>

「もし誘惑の風の起こりしならば、もし苦難の諸岩を打ち込まれしならば、その星に目を向け、マリアを呼び奉れ。
もし競争と野心と妬みの驕りの波に揺すられしならば、その星に目を向け、マリアを呼び奉れ。」

<海の星の聖母のチャプレット>

このチャプレットはカルメルの聖母のメダイと3つの小珠、そして環状部分は12の小珠より構成されています。
海の星の聖母は航海者の保護者であり、また聖ボナベントゥーラによれば天における到着への導き手、この世の海における償いと潔白の船の案内者であります。
聖母は水夫のみならず生命の嵐の海を航海する者達をも助けられます。

もし専用のチャプレットを御持ちでなければ一般のロザリオを代用されて構わないと思います。

まず始めに(メダイにおいて)次の祈願を唱えます。

「美わしきカルメルの花、いと実り多きぶどうの木、天国の輝き、聖にして類いなく、天主の御子を地上にもたらし、今も常に清純なる処女に在す御者、この必要にあたり、我を助け給え。
ああ海の星、我を助け、守り給え!
御身が我が母なるを示し給え!
聖なるマリア、天主の御母、天地の元后よ、この必要における救いを、我が心の奥底から御身にへりくだりて懇願し奉る。
御身のとりなしに逆らいうるものなからじ。」

続いて3つの小珠にて「主祷文」「天使祝詞」「栄唱」を唱えます。
これらの3つの小珠は教皇聖下、ウォーレン・ボウドレクス司教、またこの司教が設立された「海の星の聖母会」のためのものです。

また各12の小珠において「天使祝詞」と次の呼祷を共に唱えます。

「海の星の聖母よ、我らを助け、守り給え。」

「甘美なる御母よ、我御手のうちにこの申し出を置き奉る。」

 

<海の星の聖母のロザリオ>

一般のロザリオを祈り、しめくくりにメダイで”アヴェ・マリア・ステラ”」を唱えます。

 

 

 

 

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