イエズスの聖顔への信心V

聖ピオ神父は聖顔のメダイについて言われました。
「これはあなたの天国に入るための切符である。」

 

1936年の初金の夕べの祈りの間、マリア修女は主より聖顔のメダイの示現を与えられました。

「私は、わが霊魂の苦しみの深みと、わが心の愛と悲しみとを映したるわが聖顔が更に光栄を帰さるるを
望む。
誰であっても私を黙想し、私を慰めよ。」

それより数週間後の聖火曜日に、キリストは再び彼女に御出現になり、次のように言われました。

「わが御顔の黙想されし毎に、私はそれらの者達にわが愛を注ぎ、聖顔の手段によりて、
数多の霊魂の救霊を得されるのである。」

1937年に我らの主は彼女に啓示されました。
「悲しみにあずかりし、わが聖顔を黙想する霊魂は、愛と償いの必要を感ずるであろう。
これがわが御心へのまことの信心ではなかろうか?」

 

マリア修女は1938年に、聖母が一つのスカプラリオを手にされているのを見ました。
それの片側にはイエズスの聖顔と、
「ああ主よ、御顔の輝きを我らの上に照らし給え。」

という文字が書かれており、もう一方には、「主よ、我らと共に在し給え。」という言葉に
囲まれている御聖体の御絵がありました。

聖母は修女に、「最後の、天主と天主の公教会の憎悪の時代」故に、人々がこのスカプラリオを
着用すべきであると言われました。
聖母は言われました。
「医薬はイエズスの聖顔、そして我らのための「保護の鎧・力の楯」となるであろう
このスカプラリオです。
愛と憐れみとを受けなさい。」

 

この聖顔のスカプラリオを着用し、火曜日にイエズスの傷けられし聖顔を慰め奉る意向を持って
聖体訪問をする人々に対し、聖母は次の約束をされました。

1.信仰において強められるでしょう。
2.内外の試みを速やかに克服し、信仰を守る事が促されるでしょう。
3.天主の御子の愛の眼差しのもとで、安らかなる臨終を得るでしょう。

 

修女が受け取ったこれらの事を熟考している時、再びイエズスが御出現になり、
御自分の御傷よる御悲しみと、聖顔の苦しみを啓示されました。

主は「灰の水曜日」の前の「受難の火曜日」に、ノベナの祈りによって聖顔に光栄を帰される事を
望まれている事を明かされました。

1939年、主は再び彼女に御出現になり、次のように求められました。
「私は殊に毎火曜日に、特別なる方法によりて聖顔に光栄を帰さるるを望む。」

 

 

<イエズスの聖顔の連祷

イエズス・キリスト、我らをあわれみ給え▲主よ我らをあわれみ給え

聖なる童貞マリア▲我らのために祈り給え

ああイエズス、いと深き敬いの念もて拝されし、マリアとヨゼフの崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、御父の御喜悦におけし聖霊の傑作なる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、ベツレヘムの厩舎において、諸天使、羊飼いと博士らを喜ばせし崇むべき御顔よ
▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、老シメオンの愛の矢と、幕屋のアンナの預言に傷つけられし崇むべき御顔よ
▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、聖なる御幼年において涙に浴されし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、十二の御年に、幕屋において博士らを驚かせし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、清浄に白く、慈愛に紅き崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、太陽より美しく、月よりも明るく輝ける崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、春の薔薇よりも愛らしき崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、金・銀・あまたの宝玉よりも尊き崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、魅了と聖寵とによりて全ての心を得られし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、よろずの天羽のうちに、いと尊貴なりし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、諸天使によりて念ぜられし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、諸聖人の甘美なる楽しみなる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、御身の童貞マリアと御養父の御喜びなる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、常に古く、常に新しき美なる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、義人と罪人の双方を引寄せられし、謙虚にして温和なる崇むべき御顔よ
▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、天主の御怒りのなだめなる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、悪魔の恐れなる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、聖寵と祝福の宝なる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、荒野にて厳候にさらされし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、御旅において汗に浴され、陽熱に焦がされし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、全き神性なる崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、幼な子らに聖なる接吻と祝福を与え給いし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、ラザロの墓にて悲しみ、御涙を流し給いし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

ああイエズス、タボル山にて栄光もて太陽の如く輝き、光を放てし崇むべき御顔よ▲我らをあわれみ給え

 

V. ああ主よ、御顔の光明を我らに注ぎ給え。
R. 我らの心に喜びを与え給え。

 

ああ、全ての敬い、尊び、崇拝にふさわしき崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、忘恩の都にてエルサレムを見て悲しみ、御涙を流し給いし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、オリベトの庭にて地に伏され、我らの罪ゆえに狼狽の気色に覆われし崇むべき御顔
▲我らをあわれみ給え

ああ、御血の汗に浴されし崇むべき御顔、謀反のユダによりて接吻されし崇むべき御顔
▲我らをあわれみ給え

ああ、恐怖をもて兵士らに地に投げ伏せられし、聖にして主なる崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、恥ずべきしもべらに打たれ、御身の敵共の汚聖の手によりて目隠しをされし崇むべき御顔
▲我らをあわれみ給え

ああ、唾きにて汚され、数多の打撃、殴打とによりて傷つけられし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、天主の一瞥によりてペトロの心を悲しみと愛と、悔悟に傷つけし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、エルサレムの法廷においてへりくだされし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、ピラトが極刑を宣べし時も、平静を保ち給いし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、血と汗とに覆われ、十字架の重みを受くるぬかるみを強いられし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、御額をとげにて深く刺し貫かれし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、カルワリオの道上にて、信心深き婦人の被り物によりて拭われし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、大いなる恥辱の罰の刑具に上げられし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、血の御涙を流されし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、酢と胆汁とによりて御口を苦しまされし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、御髪と御髭とを執行官によりて抜かれし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、らい病の如く、美を損なわされし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、比類なき美の、世の罪の恐雲によりて隠されし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、死の悲しき影にて覆われし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、マリアと聖女らに清め塗油され、布を巻かれし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、御墓に入れられし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、全き御復活の日に、栄光と誉れとによりて燦然と輝けし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、御身の御昇天の瞬間に、光明にて全ての目を眩ませし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、祭壇の御聖体のうちに隠れ給いし崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、世の終わりに大いなる御力と威厳とをもちて雲間より現れ給う崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、罪人を畏怖に震えさする崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え

ああ、永久に義人を喜びで満たす崇むべき御顔▲我らをあわれみ給え


世の罪を除き給う天主の子羊▲主我らをゆるし給え。

世の罪を除き給う天主の子羊▲主我らの祈りを聴きいれ給え。

世の罪を除き給う天主の子羊▲我らをあわれみ給え。

祈願

「我、御身に御礼を為し奉り、御身を崇め、愛し奉る。
ああ、わが愛するイエズスの崇むべき御顔、天主の尊貴なる御しるしよ。
わが霊魂の全力もて傾注し、いとひれ伏して、御身の天主の御顔立ちの全ての御容貌を
我に刻み給わんことを祈り奉らん。アーメン」

「我、御身にこいねがい奉る。
ああ全能にして慈悲深き天主、我らと御身のいと親愛なる御子の我らの罪によりて損なわれし
御顔立ちを尊ぶ全ての者に、主の栄光を永遠を通じ仰ぎ見奉る聖寵を与え給わんことを、世々限りなく、
御身と聖霊と共に、常に唯一なる天主、我らの主イエズス・キリストによりて願い奉る。アーメン。」

「ああ、わがイエズス、慈悲もて我らをみそなわし給え。
我ら肉のまなこもて見る事あたわざれど、ヴェロニカへの如く、御顔を我らに向かわせ給い、
我らふさわしからざれど、我らの心にそを向くるによりて、我らが御身を覚え、
常にこの力の源より人生の全ての闘いを続くに要する力を得んことを。アーメン。」

 

 

<聖顔の啓示を受けしマリア・ピエリナ院長のための祈り>

「ああ、聖父と聖子と聖霊の、三つのペルソナの内に、一に在します天主よ、御身はピエリナ院長の謙遜なる霊魂の内に、
御身の聖寵の中州を賜いて喜び、十字架にはりつけにせられしイエズスを慰め奉る者、聖顔の宣教者とならしむるために、
服従の隠れしうちの御身への仕えに彼女を招き給いたれば、我らにもまた、我らの一生を、御名の栄光のために捧げ、
我らの兄弟に
仕えるを得しめ給え。

御身の忠実なるしもべの御功徳と御とりなしによりて、我らにまた、信頼もて願い奉る恩寵を与え給わんことを。
しかして、彼女がいつの日か、御身の祭壇において光栄を帰され、彼女の雄々しき諸徳が、我らの模範と勇ましとして
示されんことを。アーメン。」

 

<聖顔の崇敬>

「イエズスは祝せられんことを。

イエズスの聖顔は祝せられんことを。

主にして、天的御かんばせの美の聖顔は祝せられんことを。

天主の御口より出でされし御言葉によりて聖顔は祝せられんことを。

崇むべき御まなこの一瞥の一切によりて聖顔は祝せられんことを。

タボルにおけし御変容のよりて聖顔は祝せられんことを。

使徒的御労苦のうちにありし聖顔は祝せられんことを。

御苦悶の御血の汗のうちにありし聖顔は祝せられんことを。

御受難において辱めのうちにありし聖顔は祝せられんことを。

御死去の御苦しみのうちにありし聖顔は祝せられんことを。

御復活の輝きのうちにありし聖顔は祝せられんことを。

永久の光明のうちに誉れある聖顔は祝せられんことを。」

 

聖大ゲルトルード童貞は、一度聖ヨハネ福音記者の祝日に、この聖福音記者がどれほど天つ御国のこの上なき福楽を喜んでいるかについて
示されました。
その理由は、聖福音記者が自らの目で見て証しした、我らの主の御受難の記念を常に黙想していたからであるということでした。



「ああ天主なるイエズス、御顔と御名によりて我らを救い給え。
聖名の御徳のうちにありし我らの希望よ。」

「永遠の御父よ、我は御身の愛し給う御子の崇むべき御顔を、御名の光栄と誉れのため、罪人の改心のため、
臨終にありし者の救霊のために捧げ奉る。」

 

<聖顔の聖母への祈り>

「天主の御子、御身の御子なるイエズスの御肉身を顧み給い、見物人の嘲りと冒涜に恐れ給い、
いと聖なる御肉身の上の鞭打ちの跡の上に御涙を注ぎ給い、かつて御身を魅了し給いし微笑を浮かばせ給ういと聖なる御顔の上になげき給い、
御肉を覆いたるいばらの冠を、御身が取り除き給いて、御身は主の御苦しみを感ぜられたり。
御身は十字架のはりつけの主の御苦悶を、主と共に苦しみ給いき。
主はただ一人で死し給いたるにあらざるなり。

この御顔立ちの美を、唾きと御血とによりて汚され、虐げられし御顔を見奉る我らをして、我らの困難に立ち向かうための勇ましと力とを、
御身のいと大なるこころみを負い給いし同じ愛と共に与え給わんことを、御身にこいねがい奉る。アーメン。」

 

 

<聖顔のチャプレット>

このチャプレットは、聖顔のメダイと33個の小珠によって構成されています。
もし専用のチャプレットを御持ちでなければ、一般のロザリオを数を調節しながら祈られて構わないと思います。

33個の各小珠で、「黄金の矢の祈り」を唱えます。

(黄金の矢の祈り)

「いとも善、いとも聖、いとも賛美すべく、
いとも神秘的かつ名状すべからざる天主の御名は、
天国、地上、地下において、天主の全被造物により、
また祭壇の至聖なる秘跡のうちにます我らの主イエズス・キリストの聖なる御心により、
常に称えられ、祝せられ、愛され、敬われ、賛美されんことを。アーメン。」

 

<聖顔のチャプレット>

このチャプレットは、聖顔のメダイと十字架、3つの小珠と、
1つの大珠と6つの小珠からなる5連によって構成されています。
33の小珠は主のこの世における御生涯を記念するためのものです。
もし専用のチャプレットを御持ちでなければ、一般のロザリオを数を調節しながら祈られて構わないと思います。

はじめに(メダイで)次の祈りを唱えます。

「主よ、十字架と御復活によりて 御身は我らに救いを据え給いき。
御身は世の救世主なり。」


最初の大珠で
「主祷文」を唱え、
次の三つの各小珠で
「天使祝詞」を唱え、
次の大珠で
「栄唱」を唱えます。

そして各大珠で次の祈りを唱えます。

「永遠の御父よ、
イエズスの御名によりて御身に泣き叫ぶ我らを憐れみ給う親愛なる御顔の愛の為、
愛し給う御子イエズスの聖顔を顧み給え。」



そして各小珠で次の祈りを唱えます。

「現れ給え、ああ主よ、御身の敵共を追い散らし、
彼らが御身を嫌悪し、御顔の御前より逃げ出さんことを。」


このチャプレットのしめくくりに、次の祈りを唱えます。

「主の十字架を見よ。
ユダ族のひこばえなる獅子、主は打ち勝ち給いしゆえに、汝を敵どものくびきより解き放ち給いき。」


 

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