聖フランシスコ・ザベリオ

 

1506年にスペインのバスク地方の貴族の家に生まれ、パリ大学で学び、またそこで哲学を教えた。
教授になろうとしたが、イグナチオ・デ・ロヨラよりその才能を福音宣教に生かす事を勧められ、聖職者となり、またイエズス会を創立した。

聖人は最初イタリアで活動し、その後ポルトガル王の要請を受けて、インドに派遣された。
その後東インド諸島を巡り、マラッカで日本人青年の「やじろう」と出逢い、彼に洗礼を授けた後に、1549年に彼と共に日本の鹿児島に上陸した。
彼が洗礼を授けた人の数は、4万人以上にものぼると言われる。

1551年に日本を離れインドに戻り、そして中国に入ろうとしたが、上川島で病気にかかり、1552年12月2日に帰天した。
聖人はまた、死者のよみがえり、嵐の沈静、預言、奇跡的治癒を行った。

1622年3月12日に教皇グレゴリオ15世によって列聖。

 

<聖寵の奇跡的ノベナ>

このノベナは3月4日から3月12日までの間、若しくは11月25日から12月3日までの間に祈られます。
これは聖人の御祝日、若しくは列聖を記念するためのものです。

このノベナを与えられたラウレンチオ神父は、次のように御約束を記録しました。

「誰であれ、三月四日から十二日までを含む、九日間間断なく日々私に助けをこいねがい、告解を相応しく為し、九日間の間に一度聖体を拝領するならば、私の保護と、望みの天主の栄光とその霊魂の善のために願ういかなる聖寵でも天主より得させる全き保証とを体験するであろう。」

司祭は直ちに癒され、そうして聖人に光栄を帰し、聖人がこの御約束を守り給いしこのノベナは、「聖寵の奇跡的ノベナ」と呼ばれるようになりました。

このノベナを唱える日付に厳密な制限はありませんが、聖人の御祝日を記念する11月25日から12月3日の間も大変有効です。

 

<ノベナT>

「いとも愛する優しき聖人よ、我は御身との一致のうちに天主の御霊威をかしこみ尊崇し、天主が御身に授け給いし不可思議なるよろずの聖寵を大いに喜びて、現世の御生涯の間に天主が御身に授け給いし特別なる聖寵と、御身の身罷りし後の大いなる栄光ゆえに天主に謝し奉る。

我は御身の力強きとりなしにより、全祝福のうちにていと大いなるもの、生と死において恩寵の状態を有さん事を、御身にこいねがい奉る。
我はまたこのノベナにおいて御身に願い奉るこの特別なる願いを、わがために得させ給わんことを、御身にこいねがい奉る。
(ここで願います。)

この願いにおいて、我は天主の御旨に全く従い奉らん。
ただ天主の更なる栄光とわが霊魂のますますの善なる至助とを得られん事を、祈り望み奉らん。」

「聖フランシスコ・ザベリオ、我らのために祈り給え。
▲キリストの御約束に我らをかなわしめ給え。」

祈願

「ああ天主、いみじくも聖フランシスコ・ザベリオのよろずの説教と奇蹟とによりて、印度諸国の民を御身の公教会に一致せしめ給いし御者よ。
彼の栄えある御功徳を尊む我らを彼の手本に倣わしめ給わんことを、我らの主イエズス・キリストによりてこいねがい奉る。アーメン。」

「主祷文」一回、「天使祝詞」三回、聖人のアジア地域での宣教活動の10年間に受けられし聖寵に謝し奉る意向で、「栄唱」を10回唱える。

 

<ノベナU>

聖フランシスコの御出現によって、インド諸国の宣教に身を捧げるように願われたイエズス会士であるマストリリ神父は、1633年に事故に遭遇し、危篤に陥りました。

マストリリ神父は、天主が助命して下さるならば印度諸国に宣教に向かうと、その御者の御前に誓い為しました。

すると聖フランシスコは再び御出現になり、その誓いを再度新たにする事を求められました。
そして、マストリリ神父が殉教するであろう事を告げられました。

この第二の御出現の後に神父は完全に癒され、その奇跡の知らせが流れました。
そしてこのノベナの祈りが唱えられ始めました。

マストリリ神父は誓いを守り、そして1637年10月17日に殉教しました。

このノベナはいつでも祈る事が出来ますが、3月4日から、聖フランシスコが列聖された3月12日までの間のノベナには、公的祈祷に加え、予備の祈り、説教、また降福式や聖歌を加えて行われる事があります。


(先)「十字架のしるし」

(先)「ああイエズス、御前にひざまずく我らの願いに答え給え。」

(全)「ああイエズスの御心、我らの祈りを聴き容れ給え。」

(先)「聖フランシスコ・ザベリオ、我らのために祈り給え。」

(全)「我らをキリストの御約束にかなわしめ給え。」

(先)「祈ろう。「聖霊来り給え、信者の心に充ち給え。主の愛熱の火を我らに燃えしめ給え。
   主よ、聖霊をつかわし給え、しかしてよろずのものは創られん。」


(全)「地の表は新たにならん。」

(先)「願わくは、聖父と聖子と聖霊に栄えあらん事を。」

(全)「はじめにありし如く、今もいつも世々にいたるまで。アーメン。」


(全)「ああ、いとも愛する優しき聖人よ、我は御身との一致のうちに天主の御霊威をかしこみ尊崇し、天主が御身に授け給いし不可思議なるよろずの聖寵を大いに喜びて、現世の御生涯の間に天主が御身に授け給いし特別なる聖寵と、御身の身罷りし後の大いなる栄光ゆえに天主に謝し奉る。

我は御身の力強きとりなしにより、全祝福のうちにていと大いなるもの、生と死において恩寵の状態を有さん事を、御身にこいねがい奉る。
我はまたこのノベナにおいて御身に願い奉るこの特別なる願いを、わがために得させ給わんことを、御身にこいねがい奉る。
(ここで意向などを祈ります。)

この願いにおいて、我は天主の御旨に全く従い奉らん。
ただ天主の更なる栄光とわが霊魂のますますの善なる至助とを得られん事を、祈り望み奉らん。」


「主祷文」 「天使祝詞」 「栄唱」

(先)「聖フランシスコ・ザベリオ、我らのために祈り給え。」

(全)「我らをキリストの御約束にかなわしめ給え。」

 

 

 

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