「私はあなたに、誰も抗う事の出来ぬようなかくの如く弁舌と知恵とを与える。
私は司教と公教会を治めし者の前にあなたを連れ行く。」（我らの主より聖カタリナへ）
（１３４７－１３８０）祝日４月２９日 教会博士
１３４７年イタリアのシエナに生まれる。幼少時からイエズスの御出現などの特別な恵みを受けたいた。
１８３０年帰天。
１４６１年列聖。
「愛のために開かれた主の御心を眺める者は主キリストに似た者となる。」
聖なる父よ、▲聖カタリナはあなたの愛に燃えて御子の受難を黙想し、教会の奉仕に献身しました。
聖カタリナの模範にならう私達が、喜びのうちに主に支えられ、主に与えられた使命を忠実に生き、人々の救いに尽くすことが出来ますように。
私達の主イエズス・キリストによって。 アーメン。」
「教会博士であり、謙遜なおとめよ、あなたは教皇の相談役となられ、３３年で偉大な完成を成し遂げられました。
あなたは今日母親達へのそそのかしのみならず、まだ生れぬ幼児（おさなご）達を待ち受ける危険もご存知でいらっしゃいます。
私が流産を回避し、健康な子供を産み、そうして子供が真の神の子供となりますように、私のためにおとりなし下さい。
またすべての母親達のために祈ります。
彼らが堕胎に頼ることなく、この世に新しい命をもたらしますようにお助け下さい。 アーメン。」
「天の御父よ、あなたの栄光はあなたの聖人達の中にあります。
私達はおとめ教会博士なるシエナの聖カタリナの御生涯のうちにあなたの栄光を賛美致します。
聖女の御生涯のすべてはあなたのしみなき子羊なるイエズスへの熱い愛による素晴らしい高潔な犠牲でした。
問題の多い時代において、聖女は熱心に主の最愛の配偶者なる教会の権利を支えました。
御父よ、聖女の御徳に光栄を帰し、私達各自のための聖女の祈りをお聞き入れ下さい。
そして私達の教区全体の家族のための聖女の祈りもお聞き入れ下さい。
この世の腐敗を通っても無事に通り抜けられますよう、また言葉、行い、模範のうちに教会が誠実であり、揺らぐことがありませんようにお助け下さい。
私達をキリストの代理者、このあなたの時代と人々の魂における闇夜の中のあなたの愛の港の明るい灯台、人生の嵐における頼みの綱のうちに見、常に私達をお助け下さい。
さらに、私達各自の特別な請願をお聞き入れ下さい。 （ここで願う）
私達は聖霊のきずなのうちに、あなたの御子なるイエズスによってこれをお願い致します。 アーメン。
シエナの聖カタリナ、私達のためにお祈り下さい。」
・「慈善は、霊魂を創り主に結ぶ甘美なる絆です。それは天主と人、人と天主を結び付けます。」
・「全ては愛より来たります。全ては人々の救霊のために命じられます。
天主は精神におけるこの到達点なしには何も行われません。」
・「私は十字架に磔にせられしイエズスの至聖なる十字架に己を向かわせ、身を傾け、己を動かさぬようにします。」
・「神父さま、私は天主の愛に飢えております。この霊魂の食物、御聖体に在し給う主を御与え下さい。」
・「天主への慈善によって、我らは諸徳を思い、我らの隣人への慈善によって、彼らは誕生にいたります。」
・「謙遜で誠実なる祈り、時間と堅忍によって、霊魂はよろずの徳を得ます。」
・「あなたの隣人のために、あなたが私のために出来ない事を行って下さい。」
・「私は十字架に磔にせられしキリストによっていかなる事でも行えます。
なぜなら、私は彼の被造物に対し、彼らが耐えられ得る以上の重荷を置かれぬ事をまことに存じていますからです。」
・「沢山耐える事なくして、偉大なる事を何も成し遂げる事は出来ません。」
「ああシエナの聖カタリナよ、我らの御父なる天主は、御身のイエズスの御受難の黙想と同じくして、御身の心に聖なる愛の火を燃やし給いたり。
天主の聖寵に動かされ、貧者と病者に身を捧げし生涯は、公教会の和睦と一致に等しければ、御身の御とりなしによりて、我らがイエズスの愛を知らせんと、万物への主の慈悲を運び、主の公教会の一致がために働かんことを。
イエズスの御名と主の御為にこれを願い奉らん。アーメン。」
パルメリーナという名の、聖女より大いに慈悲を受けた一人の婦人がおりましたが、あろう事か、その慈善を受け取った彼女はしばしば恩を仇で報いるような事をし、聖女に関する全く間違った醜聞を広めて回りました。
しかし聖女はそのような態度にも愛を持って応えたので、パルメリーナの心中では聖女に対する嫌悪が益々つのりました。
パルメリーナはやがて深刻な病にかかり、彼女は益々怒りと苦しみを覚えました。
病院でも聖女を侮辱して追い払い、面会を拒絶しました。
それから少し後にパルメリーナは危篤に陥り、聖女は彼女のこの時の様子の知らせを受け取りました。
臨終と思われたので司祭が呼ばれましたが、終油の秘跡を授ける事が出来ませんでした。
彼女の心は執念と悪意に満ちており、その怒りが天主の慈悲を受ける事を阻害しました。
彼女が終油の秘跡を受け取る事が出来ない事を知った聖女は悲しみ、地獄に落ちる事を憂い、天主の慈悲を懇願して三日間もの間昼夜を問わずに祈り続けました。
聖女の祈りは大変力強く、パルメリーナはその三日三晩の間は死を免れました。
聖女が更に祈りつづけると、パルメリーナの心に改悛の念が起こり、聖女に対する誤った醜聞を広げた事、聖女の愛と寛大さに対して罪を犯した罪を告白し、敬虔の念をもって恩寵の状態で終油の秘跡を受け取って亡くなりました。
パルメリーナは聖女に対しまことの謝罪の念をもっていましたが、聖女は彼女の犯した全ての罪の負債を払うために煉獄に入らなければならない事を知っていたので、聖女は更に彼女が速やかに煉獄より解放される事を祈り続け、主はこの霊魂が聖女によって救われた事を御示しになられました。
