祝日10月7日
1571年10月7日、ヨーロッパのキリスト教連合軍は、レパントの海戦にてイスラム教徒であるトルコ海軍を破った。
教皇ピオ五世はこの勝利は武力によるものではなく聖なるロザリオを聖母に捧げ奉りた聖寵であると確信せられ、
この10月7日をロザリオの元后の祝日とされた。
更にドミニコ会からの要請によって1573年教皇グレゴリオ13世はこの祝日を公教会において保持する事を命じられた。
1671年には教皇クレメント10世によってこの祝日の遵守が更に拡大され、教皇クレメント11世はロザリオの元后の祝日を
公教会全体で祝う様に命じられた。
教皇ピオ9世と教皇レオ13世は回勅を出され、1883年9月には教皇レオ13世によって10月を聖なるロザリオの月として聖母に奉献され、
また聖母の連祷に"至聖なるロザリオの元后"を加えられた。
この祝日においてロザリオの礼拝堂、もしくは聖堂の聖母の御像を訪れ奉る場合には全免償が与えられる。
「ああ勝利の尊き元后、ああ楽園を治め給う童貞よ、力強き御名は天を喜ばせ、地獄を震え慄かせたり。
ああ栄えある至聖なるロザリオの元后よ、御身の子なる我ら皆、御身の御足元につつしみて跪き奉りて、
地上における御身の新たなる勝利の祝日にしてこのいとも厳粛なる日において、
悪魔共と偽りの偶像を超え、涙もて我らの心のいと深き愛を御前に注ぎ奉り、子らの信頼もて我らの苦難を示し奉る。」
聖ルイ・デ・モンフォールは聖なるロザリオを「イエズスとマリアの御生涯の死と永遠の奇しきバラの木」と呼びました。
聖人はまた、あなたのロザリオのバラが
「決してしおれず、枯れず、それらはただ非常に美しく、今から何千年後も今日の如くある」であろうと言います。
聖人はまた私達に、ロザリオに関する無知と、またロザリオを少しだけ重要であるとみなす学者に対して警告します。
「ロザリオは天主によって与えられた貴重な宝である。」
「ああ我らを天主につなぐる甘美なる鎖にして、諸天使と我らを一になす愛の契約にして、地獄の攻撃における救霊の塔にして、
全ての難破者の安全なる港なるマリアのロザリオは祝せられんことを。
我ら御身を忘るる事なからじ。
御身は臨終の苦悶における我らの慰めにして、引きゆく生の最後の接吻なり。
我らの死にゆく唇の最後のささやきが御身の甘美なる御名とならしめ給え。
ああロザリオの元后、我らのいとも甘美なる御母、罪人の唯一の拠り所、悲しむる者のこの上なき慰め手よ。御身が地上と天、
いずこにおいても今もいつも世々に祝せられんことを。 アーメン。」
1970年のポルトガルにおける急進的な神学者らが率いたロザリオに対する運動に続いてのルチア童貞の
マリア・ホセ・マーティン院長への書簡。
「ロザリオを唱える事に関しましてあなたが私にお伝え下さっておりますお話は大変残念な事です。
15連のロザリオと5連の小珠は御聖体の聖なる典礼に次いで祈願の豊かさによって
天主に最も我々を一致させるものであり、それは構成されて全て天国より来たり、
御父と御子と聖霊により書き取らせられましたものです。
全ての奥義と共に唱えられます"栄唱"は
御言葉なる御者がちょうど御生まれになられました御側近くで歌い奉るよう、
御父によりて送られました天使達に命じられたものでありますし、
またこれは至聖三位一体への賛美歌であります。
"主祷文"は御子によりまして口述されました。
またこの祈りは御父に向けての御命じになられました祈りです。
"天使祝詞"の全体におきましては三位一体とミサ聖祭の意味を浸透させられます。
最初の言葉は、御言葉の受肉の神秘の告知に天使を送られました時、御父により天使が口述されました。
"めでたし聖寵満ちみてるマリア、主御身と共にまします"御身は聖寵満ちみてる御者で、
なぜならば同じ聖寵の泉が御身のうちに存在しますからです。それは至聖三位一体との御身の一致によりまして、
御身は聖寵満ちみてるのです。
聖霊によって動かされ聖エリザベスは言いました。
"御身は女のうちにて祝せられ、御胎内の御子イエズスも祝せられ給う。
"もし御身が祝せられましたならば、それは御胎内の御子イエズスが祝せられ給いたからです。
聖霊によって動かされ聖なる公教会はまたつけ加えます。
"天主の御母聖マリア、罪人なる我らのために今も臨終の時も祈り給え。"」
「祝せられた童貞マリアよ、ロザリオの奥義が、イエズスの御生涯の黙想に我らを導き給わんことを。
我らの救いの奥義の黙想の上にて、この世において我らがキリストの生涯を送らんように向け給え。
我らがこれらの聖なる奥義が含み給うものにならい、かつそれらが約束するものを受け取らせ給え。 アーメン。」
(ロザリオを唱える前の祈り)
「御父なる神よ、あなたは、乙女マリアを御子の母としてお選びになり、また救いの御業の協力者にして下さいました。
ロザリオの祈りを通してマリア様と共にキリストを迎える私達にあなたの恵みを絶えず願い求め、
御子の生命にあずかる恵みをもたらすようにして下さい。
聖母の取次ぎを願う私達があなたに忠実に仕え、言葉と行ないをもって、福音をあかしすることができますように。
教会の母、聖母マリア、ロザリオを唱える私達をお忘れにならず、困難の時、また臨終の時、私達のためにお取次ぎ下さい。
主イエズス・キリストの御名によって。 アーメン。」
「至聖なるロザリオの元后よ、それらのあからさまなる不信心の時代において、御身の御力を、
いにしえよりの勝利の御しるしもて明らかに示し給え。
御身の王座より御身は赦しと聖寵とを分配し給い、幸いにも御子の公教会、彼の代理者なる教皇、聖職者と修道者、
かつ大なる対立において虐げられし平信徒に心を配り給う。
御身は全ての異端に対する力強き克服者にして、例え天主の義の時の日々の無数の罪によりて起こさせしとも、憐れみの時を急がせ給う。
嘆願のうちに御前にひざまずく御身のいと小さき子なる我は、我の必要とせる、天において義なる者の内に治められんがため、
地上において正しき生を送らんがための聖寵を得させ給わんことを願い奉る。
世の全ての信心深きキリスト信者との連なりのうちに、我御身を至聖なるロザリオの元后として、御身に敬いの御礼をして、御身を称え奉る。
至聖なるロザリオの元后、我らのために祈り給え。」
一日に一度300日の免償。1907年3月15日教皇聖ピオ10世認可
「ああ童貞マリアよ、ロザリオを日々唱え奉るわがために、わが人的務めの只中において、わが業におけし一致の絆、
孝行の捧げと甘美なる憩い、この聖務の道に沿いて喜び歩まんがための励ましとを与え給え。
ああ童貞マリアよ、とりわけ御身の十五の玄義の学びがわが霊魂のうちに徐々に強められ、
清浄なる、強められし芳しき光気がわが理解と意志、
わが心と記憶、わが想像力と全実存に浸み入らんことを。
わが労働の間、公的祈祷の支えなくも、愛の大望、若しくは嘆願と賛美の内なる行いによりて祈る習慣を身につけんことを。
ああ聖なるロザリオの元后、聖ドミニコ、御身の殊に愛し給える子、御身の玄義の名高き宣教者、御身のよろずの徳の忠実なる倣い手によりて、
我はこれを願い奉る。アーメン。」
一年の任意の時に信心深く、ロザリオの元后に光栄を帰し奉る祈りを捧げ、
それを九日間継続する意向を持つ信心深き者は5年の免償。
そのノベナの終了日に、通常の条件下で全免償。
(1849年1月3日 教皇ピオ9世の謁見において認可)
間断なく十五回の土曜日に、ロザリオの元后への信心深き修練を決意し、少なくともロザリオの三連を祈って黙想するならば、
その土曜日、若しくは関連する日曜日のいずれかの日に通常の条件下で全免償。
(1889年9月21日 聖座認可)
10月に少なくともロザリオの三連を公的、若しくは私的に祈る信心深き者に、それぞれの日に7年の免償。
もし彼らがこの信心深き修練をロザリオの聖母の祝日の八日前より行い(九日間のノベナを行う)、告解して聖体を拝領し、
聖堂か公的な礼拝堂を訪れるならば全免償。
告解して聖体を拝領し、聖堂か公的な礼拝堂を訪れる事に加え、前記の九日祈祷に、
この聖なるロザリオの祈りをロザリオの聖母の祝日に続いて少なくとも十日間続けるならば、全免償。
(1898年1月23日 聖座認可)
<Raccolta400>
聖堂や公的礼拝堂に掲げられたロザリオの聖母(ポンペイの聖母)の御肖像を信心深く訪れ奉る信心深き者に、300日の免償。
5月8日の聖なるロザリオの祝日に行い、告解と聖体拝領と教皇聖下の意向を祈るならば、全免償。
(1925年7月20日 聖座認可)
<Raccolta ポンペイの聖母の御絵に描かれし聖ドミニコと聖カタリナへの祈り>
「ああ、聖なる天主の司祭にして栄えある説教師、聖ドミニコよ、御身は友にしてまことに愛されし子息にして
天の元后の腹心、聖なるロザリオの力によりて数多の奇しき御業を行い給いし御者よ。
そして御身、シエナの聖カタリナ、このロザリオ会の長女にして、イエズスの聖心と御身の心とを取り換え給いし
マリアの王座にて力強きとりなし手よ。
御身はわが愛し奉る聖人なれば、今おのれを見出する悲しき様体にありて、我に欠かせざるものと、
あわれみを与え給うに心を寄せ給え。
現世において御身に続く者達のみじめさに御身の心を開き給い、御身の御手をして彼らの助けに力強くあらしめ給え。
今、天つ御国にあり給いて、御身の御力は望み給うよりもなお大となれり。
祈り給え。
ああ、御身の御支えによりて大いなる信頼を持ち、我が数多望む恩寵を得るため、
わがためにロザリオの御母と、天主の御子に祈り給え。」
「栄唱」を三回唱える。
聖ヴィンセンシオ・フェラリオに光栄を帰し奉る意向で「栄唱」を一回唱える。
聖トマス・アクイナスに光栄を帰し奉る意向で「栄唱」を一回唱える。
<ロザリオの元后への祈り>
「ああ 無原罪にして いと聖なるロザリオの元后、
一切の聖寵の奔流よ、御身は闇黒 迫る時の 我らの唯一の希望なり。
我らと共に祈り給え。我らの為に天主に祈り給え。アーメン。」
<ロザリオの元后のチャプレット>
このチャプレットは、一般のロザリオを用いて祈ります。
はじめに十字架で、次の祈りを唱えます。
「思い出て給え。ああ
慈悲深きイエズス、汚れなき童貞マリア、栄えある聖ヨゼフよ。
我らの嘆願と祈りに答え給わんことを。
御身の守護に寄りすがりて 御とりなしを求む者、
誰一人としてして救難を得られざりき者の無きを知れり。
この信頼によりて勇み、これを聴き容れ給え。
ああ イエズス マリア ヨゼフよ。我 御身に光栄を帰し 愛し奉る。
聖家族は祝せられんことを。アーメン。」
各大珠で、次の祈りを唱えます。
「無原罪の
いと聖なるロザリオの元后よ、
御身は 罪深き世の浄めを抑え給わざる天主の義罰の時の
唯一の望みにして救霊(たすかり)なり。」
各小珠で、次の祈りを唱えます。
「御身の愛と 全地を覆う母的守護によりて、罪人なる我らのために祈り給え。」
このチャプレットのしめくくりに、「サルベ・レジナ」を唱えます。
(サルベ・レジナ)
「元后、憐れみ深き御母、我らの命、慰め、及び望みなるマリア、我らちくたくの身なるエワの子なれば、
御身に向かいて呼ばわり、この涙の谷に泣き叫びて、ひたすら仰ぎ奉る。
ああ我らの代願者よ、憐れみの御眼(おんまなこ)もて我らを顧み給え。
またこのちくたくの終わらん後、尊き御子イエズスを我らに示し給え。
寛容、仁慈、甘美にまします童貞マリア。」