(聖トマス・アクイナスの聖遺物)

聖遺物に用いられるラテン語表

「キリストによって聖なる者となった聖人の身体は、天主の宮であり天主は聖霊となりて諸聖人の身体のうちに住まわれ給うのである。
彼らの聖なる遺体は主キリストが我らの救霊のために与え給うた泉であり、そこからは種々の聖寵の水や油が溢れるのも事実である。」(ダマスコスの聖ヨハネ)

 

AP. 使徒
C. 聴罪司祭
D. 教会博士
E. 司教
EV. 福音記者
F. 修道会創立者
Lev. 助祭
M. 殉教者
Poen.. 回心者
PP. 教皇
Reg. 王・もしくは女王
V. 童貞
Vid 寡婦

 

BもしくはBeati 福者
S 聖人

 

domo 住居
ex bireto ビレッタ帽の一部(聖職者の角帽)(もしくはそれに触れさせた布地)
ex capillis 毛髪の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex carne 筋肉の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex cineribus 遺灰の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex corpore 胴体の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex crypta 洞窟、もしくは洞穴からの採取物(もしくはそれらに触れさせた布地)
ex domo 住居からの採取物(もしくはそれに触れさせた布地)
ex indumentis 衣類の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex manu sinistra 左手の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex ossibus 遺骨の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex palio マント・外套の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex pelle 皮膚の一部(もしくはそれに触れさせた布地)
ex petra 岩壁(もしくはそれに触れさせた布地)
ex pluviali 大外衣(もしくはそれに触れさせた布地)
ex praecordis 胃もしくは腸(もしくはそれらに触れさせた布地)
ex stipite affixionis 鞭打ちのために繋がれし柱(もしくはそれに触れさせた布地)
ex storuto 毛布(もしくはそれに触れさせた布地)
ex tela serica quae tetigit cor 胸、もしくは心臓に触れさせた絹布(もしくはそれに触れさせた布地)
ex tunicae 上着(もしくはそれに触れさせた布地)
ex veste ドレス・もしくは衣類(もしくはそれに触れさせた布地)

 

左は聖ホセマリア・エスクリバーの聖遺物(御骨の一部)。右はカシアの聖リタの聖遺物(上着の一部)。

第一級聖遺物:聖人や福者の御身体、もしくはその一部。またはイエズスの磔に用いられた聖十字架の木片。

第二級聖遺物:聖人や福者が生前使用された物、直に触れられた物、殉教者の拷問の際に身体を縛った鎖、御遺体に巻かれた布地など。

第三級聖遺物:第一種、もしくは第二種聖遺物に触れさせた布地。メダイやカードに貼られて配布されている聖遺物は通常これに当たります。

 

 

Raccolta 161 聖地のロザリオ、チャプレット、十字架>

前途の要約のうちに言及されし免償は全て尊者イノケンティウス11世教皇聖下の譲歩によりて、聖地の聖遺物や聖なる場所に触れられしロザリオ、チャプレット、十字架を所有せる信心深き者達によっても得られるであろう。
イノケンティウス13世教皇聖下の簡潔なるUnigeniti Dei Filiiによりて、確認として表された。

1721年6月6日の聖なる会衆への免償の教令によりて、これらの十字架の売買、彼らが聖遺物に触れさせた後、もしくは他のもののための交換、あるいは他の者に免償を伝える目的での貸し借りが禁止された。

1721年3月11日、更に1722年2月11日の同じ聖なる会衆への教令に見られる。

(管理人注:聖遺物の売買やルルドの水などの営利目的の販売、使用は禁止されております。)

 

<幼きイエズスの聖テレジアの聖遺物の話し>

ある日テオフィロ神父は小さな聖体器の中の幼きイエズスの聖テレジアの聖遺物を、この聖人のものとは知らずに聖具室に安置しました。
別の日に、保護を願い奉るためにテオフィロ神父はこれをポケットの中に入れ、祓魔式が行われている修道院に行きました。
丁度その部屋に入室した時、悪魔がわめき出しました。

「去れ!それと共に去れ!小さき花の聖遺物と共に、その風見鶏と共に去れ!」

「我々は小さき花の聖遺物など持ってはいない。」と祓魔師が大声で言いました。
悪魔は「確かに今丁度入室した者がそれを持っているのだ。」と言い、テオフィロ神父を指し示しました。
悪魔はどれほど唾きをし、抵抗を始めた事でありましょうか!

また他の時小さき花は更なる重要なる事をなさいました。
人々はサタンが聖ミカエルに対しいかに凄まじき戦いをするかについても気づく事が出来たのです。

 

 

<我らの主より、聖大ゲルトルードへ>

聖女が我らの主の十字架の木片(聖遺物)を得る事を熱く望んだ時、我らの主は聖女に、更なる御愛を示されました。

主は聖女に言われました。

「もしあなたが聖遺物を得る事を望むならば、あなたの心をわが聖心に引きいれ、わが受難を読み、その内に含まれる、各々の言葉を、注意深く黙想しなさい。
そうすれば、それがあなたに、他のあらゆるもの以上の、更なる聖寵と功徳の、まことの聖遺物となるであろう。

このわが霊感の喜びがないならば、あなたの訳に、それを納得させよ。
友人が、その友情を新たにする事を望む時、彼は言う。
"私がこれこれこうした言葉を語った時、君が心に何を感じたかを憶えているだろうか。"
このように言うであろう。
"その時私がした事、言った事を憶えているよ。"

それからあなたは私が述べた、地上でいと尊き聖遺物を、あなた自身が所有している事を知り、理解するであろう。」

福者アルベルト・マルベリの聖遺物(御胴の一部)

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