これは、尊者パウロが、この御礼を信心深くなす者に、速やかなる聖母の力強き御保護と祝福とを保証したものであり、
またこの御礼によって、頑ななる罪人の回心の聖寵を聴き容れて頂けるのは無理な事ではないと語った。
「御父なる天主の御子女なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
天主の御子の御母なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
聖霊の浄配なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
祝せられし三位の聖殿なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
光り輝けし三位の白きユリなるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
天つ御国の宮廷のかぐわしきバラなるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
天つ御国の王を産み、御身の乳にて養うを望み給いし、従順にして謙遜に満てし童貞女なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
童貞中の童貞なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
苦しみの中の苦しみによりて刺し貫かれたる霊魂なる、
殉教者の元后マリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
天地より与えられし一切の力なる御母にして后、マリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
わが心の元后、わが甘美、わが生命にして、わが全ての望みなるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
いと優しきマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
うるわしき愛なるマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
原罪なく宿り給いしマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
聖寵満ちみてし、主御身と共にまし、女のうちにて祝せられ、御胎内の御子も祝せられしマリアよ、我御身に御礼をなし奉る。
御身の浄配聖ヨゼフは祝せられんことを。
御身の父なる聖ヨアキムは祝せられんことを。
御身の母なる聖アンナは祝せられんことを。
御身の天使、聖ガブリエルは祝せられんことを。
御身を選び給いし永遠の御父は祝せられんことを。
御身を愛し給いし御子は祝せられんことを。
御身をめとり給いし聖霊は祝せられんことを。
万民が御身を愛し、祝し奉らんことを。
ああ、祝せられし童貞女よ、愛する御子の御名によりて我らをことごとく祝し給え。」