めでたしヨゼフ・聖ヨゼフの栄光

<聖ゲルトルードの幻視>

一度、聖大ゲルトルードはお告げの祭日において天の御母が、御自分の浄配なる聖ヨゼフに対しより大きな愛を起こしかつ彼のとりなしに対し大きな確信を持つ様に励ますために、聖女に聖ヨゼフの栄光を知らせる幻視を御与えになりました。聖女は書き残しました。

「私は天国が開け、壮大な玉座にかけられている聖ヨゼフを見ました。彼の御名が言わます毎に、諸聖人は彼の高められし威厳のために、彼と共に喜び、彼らはそれによる甘美と平穏とを示し、聖ヨゼフに向かって深く傾き、私自身は深く感動を感じました。」

 

<プロテスタントからの改宗の恵み>

「私はある日、とても気持ちが悪かったので、とにかく気にさわるものには何もかも呪いの言葉を吐きながら、家に帰った。
ところが家に帰ってみると家族は皆一緒にロザリオを唱えていた。
それを見て私は、その習慣をやめさせなければならぬと考え、妻に”今から決してロザリオを唱えてはならぬ”と厳しく命じた。
その時妻は言った。”子供達に祈ることを止めさせることは出来ません。また、これは神様のお望みですから、私はあなたの命令に従うことは絶対に出来ません”。その言葉を聞くや、私はますます怒って、その部屋の扉を荒々しく閉めて、部屋を出てしまった。そして自分の部屋に行って横たわり、眠ってしまった。

私は夢を見た。私はプロテスタント教会の一番上にいた。
ところが、ふとしたことから私はその教会の一番上から段々下に滑り出し、私は死の恐怖におそわれた。が、私はその時、そばに非常に優しい老人が立っているのに気がついた。
そして老人は、自分の腕に軽々と私を抱いて安全な場所へと運んで行った。
それから老人は私の手をとって非常に高い山を上り始めた。私は元気に登って行ったが、段々と道が険しくなるにつれて、もう登るのをやめてしまいたかった。しかし老人は許さなかった。そして私の手を益々強く握って私を引っ張って行った。
相当登ったところで優しい老人は私に”後ろを見てごらん”と言った。
言われた通りに振り返って見ると、非常に恐ろしく荒々しい、その上なんとも表現しようのないほどの大変醜い動物が、その口から非常に熱い火を吐き出しながら私達を追いかけ、火は私をいかにも呑み込みそうであった。これを見てから私は、喜んでその優しい老人について行った。

そして遂にその山の頂上に着いてみると、私達の眼前には大きな門があったが、その門は老人の手によって静かに開かれた。
門が開かれると同時に、私は内部に素晴らしく立派なしかも大きな聖堂があるのを見たが、それを見極め尽くすことは出来なかった。
真中の高座には非常に美しい女王が座っておられた。女王の周りには美しいバラの環があり、若々しい乙女達がその女王を取り巻いて立っていた。そして乙女達はある者は真っ白、ある者は赤、ある者は青い着物を着ており、手には皆しゅろの枝を持ってロザリオを唱えていた。
私はこれをみておじぎをすると、皆優しく私に会釈した。
それから優しい老人は、私に上を見るようにと言ったので、その通りにすると私は屋根の代わりに非常に大きな光を見た。するとその大きな光の中の一光線が私の心に射し込んだので私は非常にびっくりして目がさめた。

目がさめてから、私はあまりにも大きな感動を受けたので、あの優しい老人は一体誰だったのだろうかと考えてみた。
そして起きてから早速息子を呼んで、”お前はゆうべ、お母さんとどんな話をしたか”と尋ねた。
はじめ息子は私を非常に恐れて言葉を言い出すことが出来なかったが、私の落ち着いた姿を見て、”私達はロザリオを唱えただけで、他に話はしませんでした……ああ、それからロザリオのあとで聖ヨゼフに主祷文を三回捧げました”と答えた。
私は”その祈りは何のために唱えたか”と聞くと息子は”お父さんの改心のために”と答えた。
これを聞いた瞬間に私は夢のことがすべて理解出来た。その優しい老人は聖ヨゼフだったのだ。私は息子をしっかりと抱きしめ、”さあ、お前は母さんのところへ行って今から一緒にロザリオを唱えなさい。さあ、行きなさい”と命じた。

その時から私はプロテスタントを全く棄てて、カトリックに改宗したのである。」(カシアノ・テティヒ 聖ヨゼフに祈る)

 

「めでたしヨゼフ」

「めでたし聖寵満ちみてるヨゼフ、主御身と共にまします。御身は男のうちにて祝せられ、御身の御子イエズスも祝せられ給もう。聖なるヨゼフ、天主の御子の童貞なる御父よ、罪人なる我らのために、今も臨終の時も祈り給え。 アーメン。」

 

「めでたし聖なるヨゼフ」

「めでたし聖なるヨゼフ、あわれみの御父よ、めでたし私達の愛、希望、そして光よ。私達アダムの子、さすらいの旅人はあなたに向かって叫びます。この涙の谷で悲しみなげきつつ、あなたを慕いあおぎます。私達のためにとりなし給う全能の擁護者よ、あわれみの目をつねに私達に注いで下さい。私達のさすらいの旅が終わる日に、あなたの御子イエズスをまのあたり私達に示して下さい。温和な、愛深き、甘美な聖ヨゼフよ。」

(先)「ああイエズスの聖なる、童貞なる御父よ、私達のためにお祈り下さい。」

(全)「私達がキリストの御約束にかなうものとなりますように。 アーメン。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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