聖心の聖母

この美しき称号の下での聖母への信心によって、我々優れた方法の中で我々は
四つの宗教的目的を成し遂げます。

イエズスの聖心によって聖母に感謝する時、我々は聖母にほまれを与えます。
そして、己を聖母に与えます。
更にこの愛すべき称号によって御心に、我らの罪の赦しの天主への求めと御恵みをこいねがいます。
またイエズスの聖心を司り給う御者として慈悲と愛の元后として、この二重の優れた特権によって
誰もその寛大さを抑える事の出来ぬ聖母に呼び求め奉ります。

 

聖母の祭日のうちのある一日において、聖大ゲルトルードは聖母の聖務日課を唱えました。
そしてイエズスの聖心に自身を一致させました。
これを為したる間、聖女は主が天主なる御心に、詩篇に表されし賛美を引き付けられるのを見ました。
そしてそれらは、主の御母である聖母に流れました。

 

交唱において「御身は全たき義なり」と、聖女はこれらの甘美なる語を、まさにイエズスの御心によって、
彼の現世的御生涯の間、類似した言葉で聖母に授けたに違いないであろう、
愛すべき名称と幼な子の如き賛美の記念のうちに、歌う事に努めました。

 

この時、大きな輝ける星はこの賛美を象徴し、イエズスの御心より飛び出て、
聖母に沢山の光を投げかけました。
そのうちの幾つかは地のあちこちに落ちて、天に住まえる者達によって集められ、
えも言われぬ喜びと賛美のしるしをもってイエズスにそれらが贈られ、
聖大ゲルトルードは、このイエズスの聖心によって聖母に賛美を与える事が言語に絶する栄光と、
諸聖人の幸いの源である事を理解しました。

 

呼祷

「聖心の聖母、我らのために祈り給え。」

 

 

<聖心の聖母への祈り>

「思い出て給え、主御自らの崇むべき御心を超えて御身に与えられ、天主の御子によりて尽きざる力を与えられし聖心の聖母よ。
御身の御功徳のうちに信頼に満ち、御前になげきて御身の御保護を伏して願い奉らん。

ああ、愛と慈悲、光明と救霊の豊かなるを自ずから含みて人類にこれより注ぎ出だし給いて、善喜のうちに我らに開かせ給う、
全聖寵の尽きざる源なる御心、イエズスの御心の天宝よ、我らの願い奉る恩寵を与え給わんことを謹みて御身に願い奉らん。
我らを決して、決して御身、そして我らの御母より拒絶さるる事なからしめ給え。
ああ、聖心の聖母よ、我らの祈りを慈しみ深く聴き容れ、我らの請願に答え給え。アーメン。」

 

 

 

 

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