イエズスの聖心への信心U

 

<聖大ゲルトルードの天主に聖心を捧げ奉る祈り>

「わがイエズスの聖心によりて、諸天使、天主の諸聖人によりて、御身に御礼を為し奉る。
我御身の栄光のうちに喜び奉りて、かつ彼が御身に注がれ給いし全恩恵がゆえに、我らの主に謝し奉る。
我彼を賛美し奉り、光栄を帰し奉り、御身の御喜びとほまれのうちに御身に捧げ奉り、
イエズスのいとも優しき聖心がしろしめし給い、わがために祈り給いて、我を天主の御心とならしめ給え。アーメン。」

 

<イエズスの聖心のロザリオ>

一般のロザリオを用いて祈ります。

はじめに十字架で次の祈りを唱えます。

「天主の天使よ、彼の愛がここに我を委ね給うわが親愛なる守護者よ、今日もわがかたわらに留まりて命じ、導き給え。 アーメン。」

次の大珠で祈ります。

「ああ永遠の御父よ、御血、御受難、及び御死去、すなわち我らの主イエズス・キリスト、
我らの祝せられし童貞マリア、及び聖ヨゼフの御悲しみを、
我らの罪の償いがため、煉獄のすべての霊魂の負債がため、我らの聖なる公教会の求めがため、及び罪人らの改心がため、
御身に捧げ奉る。」

次の3つの小珠で祈ります。

「わが天主よ、我御身に信頼し奉り、わが天主よ、我御身に希望し奉り、わが天主よ、
我御身を真心もて愛し奉り、それゆえ、わが隣人を我自身と同じく愛し奉る。」

各大珠で祈ります。

「心の柔和にして謙遜なるイエズス、わが心を御心にあやからしめ給え。
ああ原罪なく宿り給いし聖マリア、我らのために祈り給え。」

各小珠で祈ります。

「イエズスの甘美なる聖心よ、我が御身をますます愛し奉らんようこいねがい奉る。
マリアの甘美なる御心よ、わが救いとなり給え。」

このロザリオのしめくくりに次の祈りを唱えます。

「イエズス・マリア・ヨゼフ、わが心と霊魂を御身に与え奉る。
イエズス・マリア・ヨゼフ、わが最後の苦悶において我を支え給え。
イエズス・マリア・ヨゼフ、わが霊魂が御身と共に平和のうちに息づかんことを。」

 

<聖心への祈願>

「めでたしイエズスの聖心、永遠の生命を生かしかつ強め給う源、天主の限りなき宝、天主の愛の燃える竈よ!
御身はわが避難所かつ神殿なり。
わが愛し奉る救い主よ、御自身の燃えたる御心もて燃える愛のうちにわが心を費やし給え。
御身の御愛より流れ出づるこれらの聖寵が我に注がれんことを。
わが心が御心と一致し、それによりて我らの意思がひとつとなりて、
かつわが意思が全ての事物において御身の御旨に従い奉らんことを。
御身の御旨がわが望み及びわが行いの支配にして導きならんことを。 アーメン。」

 

<イエズスの聖心への捧げ>

「我(名前)、御身のためにわが力において最善に報い奉らんよう、かつわが罪の最も充分なる償いを行わん事を、
わが心を御身に与え奉り、かつ、ああ優しきイエズスよ、わが全存在を御身に捧げんことを望み奉る。
かつまた御身の恵みの支えをもて御身を決して更に怒らせまじと決心し奉る。」

(唱える毎に300日の免償。毎日聖心の御絵の前で唱え、告解と聖体拝領の後に教皇聖下の意向に従って祈るのであれば、
一ヶ月に一度全免償。)

<イエズスの聖心を仰ぎ奉りて>

「恵みの泉である神よ、あなたは、罪のために刺し貫かれた御子の聖心を通して、
泉から溢れ出る奔流の様に、私達に限りない恵みを注いで下さいます。
恵みが私達にとってむなしくならない様、御手をのべて私達の心を開き、開かれた心を恵みで溢れさせて下さい。
私達は他人に対しても心を開き、受けた恵みを全ての人と共に分かち合いたいと望みます。
私達は自分の欲望に負け、再び頑なに心を閉ざして愛を拒む事がない様に、
御子の聖心に私達の心を結び付けて下さい。
御子の脇腹から流れ出た血と水とによって築かれた新約の恵みが、
全ての開かれた心を通して地の面(おもて)を新たにします様に。
主キリストの聖心の愛によってお願い致します。 アーメン。」

<聖心への信心と聖人>

一度聖大ゲルトルードの友人である聖マチルダが苦しむ女性のために祈っていると主イエズスが御出現になり、
この女性は単純な子供らしさをもって各問題を主に持ち行くべきであり、
主のいつくしみ深い聖心のうちに慰めを求めるべきであることを御教えになりました。
聖マチルダは主の聖心の賜物が我らに与えられた事を教え、我々の苦難の時、我々はそこによりどころと慰めを見出す事が出来ます。

 

聖心を愛し奉りた聖大ゲルトルードは使徒聖ヨハネが御出現になられた時、なぜ聖心について記述されなかったかを尋ねられました。
ヨハネは答えました。
「私は創造されていなかった御言葉の神秘に関わる新たに構成された公教会を教える責任があったからです。」
聖ヨハネは聖大ゲルトルードに聖心への学びの聖寵が天主の御愛の偉大な財産と共に燃え上がって
深き眠りより目覚めさせられるために、この聖人の世紀まで保存されてあった事を伝えられました。

 

聖大ゲルトルードは祈ります。
「いとも親愛なる天主よ、御身の傷つきたる聖心によりて地上的事物を含み給わず
御身の唯一の神性の御わざによりてしろしめし給い、わが心を御身の愛の放ちもていとも貫き給わんことを。」

 

聖リトゲルドはベルギーのシトー会の神秘家でありましたが、イエズスの聖心の幻視を得ていました。
主が一度聖女に何の賜物を望むかを御尋ねになられました。
聖女は「御身の聖心を望みます」と答えました。イエズスはそれに御答えになり、「私はあなたの心を望む」と仰せになりました。
その後主は聖女に特別なる聖寵を御与えになりました。
主は神秘的に聖女と御自分の心を交換されました。聖リトゲルドはこの聖寵を受けた一番最初の神秘家として知られています。

 

聖フランシス・デ・シロスは聖ジャーニと共に修道女会を設立されましたが、
その際、これが真にイエズスとマリアの聖心の御働きであったことを説明されました。
聖ジャーニは述べました。
「聖心のうちに生き、そして死ぬために天主はこの聖寵を我々に御与え下さいました。」

 

イタリアの貧しいクララ会修道女であった福者バプティスタはイエズスの悲しみに満ちた御心の御苦難のうちに光栄を帰し奉り、
またそれを分かち合いました。
御心がいかに偉大であるかをイエズスに尋ねた際、主は「わが被造物に抱く愛と同様に偉大である。」と御答えになりました。
主はこの福者に対しあまりに多くの者が大罪のうちにあるので御心の御悲しみが非常に大きなものであることを御伝えになりました。

 

聖クララ童貞に関して我々は聖女が日に幾度も御聖体中のイエズスの至聖なる聖心に御挨拶をしたことを読むことが出来ます。

 

ヨゼファ・メネデンス修女(1890−1923)は我らの主の啓示を残されています。
「私はわが聖心の愛と憐れみをこれまでよりも更に示すために、あなたを使いたいのである。
私があなたを通じて世に送り出した御言葉と望みは多くの霊魂の熱意を目覚めさせ、また他の多くの者達を失う事を防ぐであろう。
彼らはわが聖心の憐れみが無限であるという更に充分な認識を得るであろう。

また別の時には次の様に語られました。
「私は愛である!わが聖心はもはやこのなめ尽くさんとする炎を抑えられないのである。
私は霊魂達を非常に深く愛したために、彼らのためにわが生命を犠牲にしたのである。
…私はわが聖心を彼らに啓示した。罪人達にわが聖心の憐れみが無限なる事を知らせよう。
無情で無関心な者達に、わが聖心が彼らをともす炎である事を知らせなさい。
なぜなら、私は彼らを愛しているからである。
信心深い、聖人的な霊魂にとって私は道となり、完徳における闊歩となり、彼らは安全に終わりなき幸いの港に到るであろう。」

 

<聖心への信心に関する聖マルガリタ・マリア・アラコックの言葉>

「聖心は我々の苦難を和らげるために注ぎ出され、分配されるために現されることを望み給う隠された無限の宝です。」

「我らの主イエズス・キリストは我々自身の是認によって主の全き愛の聖心を賛美し奉ることを望まれておられます。
主の聖なる御人性においてその多くを御苦しみになられましたためです。」

 

 

<聖心のチャプレットV>

このチャプレットは一般のロザリオを用いて祈られます。

まず始めに十字架で祈ります。

「ああイエズスよ、御身の御心を御愛の誓い、よりどころの場として我らに与え給いて、我らの生涯の間、そこに安らかなるいこいと、臨終の時における甘美なる慰めを見出さんことを。」

次の大珠で「主祷文」次の3つの小珠で「天使祝詞」を、次の大珠で「使徒信経」を唱えます。

各大珠で次の祈りを唱えます。

「我ら御身を崇め、称え愛し奉る。
ああわが親愛なる、祭壇のいとも祝せられし秘蹟に対しかつて犯されし罪のいとも数多なるによりて悲しみに貫かれしイエズスの聖心よ、我諸聖人の通功と共に御身の至愛なる御母の優しき御心のそれらの代償を御身に捧げ奉る。」

各小珠で次の祈りを唱えます。

「ああ 我らへの愛に燃ゆるイエズスの聖心よ、我らの心を御身の御愛によりて燃やし給え。」

 

<我らの主より聖大ゲルトルードへ>

「信じ望む事全てを受くるという事は誰にも不可能である。」

「世人が我より大いなる物事を望む時、それは私にまことの喜びを与え、
私は常に彼らが予期する以上のものを与えるのである。」

「あなたの著述に霊感を与えしもの、そはわが御心である。
私は後の世の者らが、わが御心に霊魂らを引寄せ、わが愛に証する事を望む。」

「しばしば奪われる世人の心で、大いなる喜びを私には何も与えぬのである。
私は豊かに全ての善徳を持つ。
一つの人の心では、まだ私に間に合わぬのである。」

「厚かましさは、それのみで全事物をたやすく得させる。」

「この厚かましさはわが御心をいと深く傷つけ、私はかくの如き霊魂を救う事は出来ぬのである。
それはわが霊魂に悲しみを引き起こし、天の全ての喜びが得られぬ事を保証するであろう。」

 

<聖大ゲルトルードの聖心への愛の行い>

「ああわがイエズス、御身の過ぎたる慈悲のほどは何と大いなりや。
御身は取り残し無く御自らを我に与え給わんと、
天主の宴に御身のいと尊き御肉身と御血とをもてわがために備え給いたり。
御身のこの過ぎたる愛を御身を突き動かしたるは何なりや。

ああ崇むべきイエズスの聖心、天主の御愛のかまどよ、
わが霊魂を受け取り給いて御身のいと聖なる御受難の御傷に我を引き入れ、
この慈悲の学び舎にて我を、かくの如き御愛の優れし証を我に与え給いし天主の御愛に
報いるを学しめ給え。」

 

Raccolta661 従軍聖職者に対する祈り>

従軍聖職者が潔白と聖性のうちに保たれるよう、イエズスの聖心に光栄を帰し奉る中で、
五回の「主祷文」「天使祝詞」「栄唱」を唱える信心深き者に、
300日の免償。

19341112日 聖座認可)

 

 

<聖心の捧げ>

「わが天主よ、我はわが全ての祈りと、働き、喜びとを、聖祭の聖なる犠牲のうちに、
主が罪人にあらざるをのたまい、御自らを捧げ給いしがため、
御身の恩寵への感謝と、わが罪の償いとのうちに、わが現世と永遠の福楽と、
聖なる御母と公教会の必要、罪人の回心、煉獄の貧しき霊魂の解放のための、
つつましき嘆願のうちに、イエズスの聖心との一致のうちに捧げ奉る。」

 

<聖心のチャプレットW>

このチャプレットは、十字架の御像と、聖心のメダイ、一連が三つの小珠よりなる三連より構成されています。
もし専用のチャプレットを御持ちでなければ、一般のロザリオを、数を調節されながら用いられて構わないと思います。

始めに(十字架の御像で)、「十字架のしるし」を行います。

各連の小珠でそれぞれ、「主祷文」「天使祝詞」「栄唱」を祈ります。

最後に(メダイ)で自分の意向や請願を祈ります。

このチャプレットのしめくくりに、次の祈りを唱えます。

「我らの天主なる主よ、我らの全霊もて御身を望む聖寵を 与え給わんことを願い奉る。
かく望みて、御身を求め、見出すを得、御身を見出すによりて、御身を愛し、
御身を愛するによりて、御身が我らを救い給う罪より、我らを厭わしめ給え。アーメン。」

 

<聖心のチャプレット>

このチャプレットは、聖心のメダイと 33個の小珠によって構成されています。
33個の小珠は イエズスの御生涯を記念する為のものです。
もし専用のチャプレットを御持ちでなければ、一般のロザリオを数を調節されながら用いられて構わないと思います。

33個の各小珠で、
「イエズスの聖心よ、御身の愛に信頼し奉る。」と唱えます。

 

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