ファティマの聖母

「私はロザリオの母マリアです。」

 

1917年、ポルトガルのファティマにおいて聖母マリアは3人の牧童、ルチア(10歳)、フランシスコ(9歳)、ヤシンタ(7歳)に
御出現になられた。
フランシスコとヤシンタは兄妹で、ルチアは彼らの従姉である。

 

<ファティマの聖母のチャプレット>

このチャプレットはファティマの聖母のメダイと十字架、一連が三個の小珠からなる三連によって構成されています。
もし専用のチャプレットをお持ちでなければ、一般のロザリオを数を調節されながら用いられて構わないと思います。

始めに(メダイで)次の様に祈ります。

「いとも至聖なる童貞、御身はファティマの子らに御出現になり給い、ロザリオの栄光を明かし給いたり。世の平和と戦争の終結がため、
ロシアの改宗及び奉献がため、罪人らの回心がために、我らの心を奮い立たしめ給わんことを。
告解をなし奉り、聖体を拝領し奉り、ロザリオの祈りを唱え奉り、玄義の黙想を行い奉る全ての者に、救いの聖寵を要する臨終において、
助け給わんことを。 アーメン。」

「主祷文」 「天使祝詞」 「栄唱」を各3回祈ります。

 

<聖母の最後の御出現>

「1929年6月13日、私は院長様と聴罪師から、毎木曜日か金曜日の夜、11時から真夜中まで、聖時間をする許しを受けました。

ある晩、一人で聖体拝領台のそばにひれ伏して、天使の祈りを唱えていました。
疲れを感じたので、立ち上がり、十字架の形に手を広げて祈りを続けました。
聖体ランプの薄い光の中で、突然、全聖堂が超自然的光に照らされて、祭壇から天井に至るまで、光輝く十字架が現れました。
十字架の上には強く輝く男性の顔と、胸の前に光る鳩と、十字架上に釘づけられた一人の人間の姿が見えました。
その人の脇腹の少し前に、空中に立っているカリスと、大きなホスチアがあり、釘づけられたイエズスの顔と、その脇腹の傷から血の雫が
したたっていました。
雫はホスチアの上に流れ落ち、それから、カリスの中にしたたり落ちました。
十字架の横木の右の下に聖母がおり、その手に汚れなき御心を持っていました。
それは、十字架と炎の茨に囲まれたファティマの聖母でした。
十字架の横木の左の下から、透き通った大きな文字が清らかな水のように祭壇の上にまで流れ落ちて、恩寵と憐れみという言葉が書かれました。

私はそれが私に示された、いとも尊い三位一体の奥義だったと悟りました。
私はこの神秘について言い表すことの出来ない啓示を頂きました。
すると聖母は、私にこう言われました。
『ロシアを私の汚れなき御心に捧げる時が来たので、パパ様が、全世界の司教団と一致して、この奉献をして欲しいのです。
これによって、私はロシアを救う約束をします。
私に反する罪のために、神の正義によって罰せられる多くの霊魂がおります。
それで、私は償いを願いに来ました。この意向のために、自分を犠牲にして下さい。そして祈って下さい。』」

 

 

<ルチア修女の祈り>

ファティマの司教ドン・ヨゼフ・コレイラ・ダ・シルバ司教によって承認された。

「ファティマでロシアの改宗と全人類に平和をもたらすことを約束なさった親愛なる元后、御母マリアよ、私は自分自身の罪と全世界の
罪の償いとして、おごそかに次の約束を致します。
一、私の日常の務めを果たすことによって、毎日の犠牲を捧げること。
二、主イエズスの奥義を黙想しながら、毎日ロザリオを唱えること。
三、この約束の宣言として、また、私があなたの御心に捧げられたしるしとして、カルメルのスカプラリオを身につけること。
私は、たびたび、特に誘惑に出合う時、この約束を更新します。」

 

<チャプレットU>

このチャプレットは、十字架の御像と、一連が三つの小珠よりなる三連、そしてファティマの聖母のメダイで構成されています。
もし専用のチャプレットを御持ちでなければ、一般のロザリオを数を調整されながら用いられて構わないと思います。

(十字架の御像で)
「十字架のしるし」を行い、各連の各小珠でそれぞれ、「主祷文」「天使祝詞」「栄唱」を唱えます。

このチャプレットのしめくくりに、(メダイで)次の祈りを唱えます。

「至聖三位一体、聖父、聖子、聖霊よ、我深く、御身を崇め奉る。
我は、世の全ての聖殿に在します、天主なるイエズス・キリストのいと尊き御肉身、御血、御霊とを、天主の御怒りを招きし、冒辱と汚聖、
冷淡に対する償いのうちに、御身に捧げ奉る。

また、主のいと聖なる聖心と、マリアの汚れなき御心の尽きざる御功徳によりて、みじめなる罪人の回心を、御身に願い奉る。」

 

 

 

<ファティマの聖母のチャプレットV>

このチャプレットは、一般のロザリオを用いて祈ります。

始めに十字架の御像で
「十字架のしるし」を行い、十字架の御像を握ったまま、ファティマの牧童の祈りを唱えます。

「イエズスよ、我御身を愛し奉るゆえに、罪人の回心と、マリアの御心に加えられし侮辱の償いのためにこれの犠牲を捧げ奉る。」

次の大珠で、この祈りを捧げます。

「ああ天主、我は御身を信じ、崇め、信頼し、愛し奉る。
我は御身を信ぜず、崇めず、信頼せず、愛さざる者のための御赦しを願い奉る。」

次の小珠で、次の祈りを唱えます。

「ああ、至聖三位なる天主、御身を崇め奉る。
わが主よ、わが主よ、私はいと祝せられし聖体中に在し給う、御身を愛し奉る。」

その次の小珠で、次の祈りを唱えます。

「ああマリア、御身の潔白にして汚れなき御宿りによりて、
ロシアと、スペイン、ポルトガル、欧州、そして全世界の回心を得させ給え。」

次の小珠で、次の祈りを唱えます。

「マリアの甘美なる御心よ、ロシアと、スペイン、ポルトガル、欧州、そして全世界の救いとなり給え。」

次の大珠で、再び次の祈りを唱えます。


「ああ天主、我は御身を信じ、崇め、信頼し、愛し奉る。
我は御身を信ぜず、崇めず、信頼せず、愛さざる者のための御赦しを願い奉る。」

各連の大珠で、次の祈りを唱えます。

「ああ、至聖三位なる天主、御身を崇め奉る。
わが主よ、わが主よ、私はいと祝せられし聖体中に在し給う、御身を愛し奉る。」

各連の小珠で、次の祈りを唱えます。

「ああわがイエズスよ、我らの罪を赦し給え。我らを地獄の火より守り給え。
又すべての霊魂、殊に主の御慈悲を最も必要とする霊魂をして天国に到らしめ給え。」

このチャプレットのしめくくりに、次の祈りを唱えます。

「聖父と聖子と聖霊に在しますいと聖なる三位よ、我は心底より御身を崇め、イエズス・キリストの世の全ての聖櫃にて受け給う
侮辱の償いがため、
イエズス・キリストのいと尊き御体と御血、御霊魂、神霊威(みいつ)とを御身に捧げ奉る。
イエズス・キリストの聖心と、マリアの汚れなき御心の尽きざる御功徳とによりて、みじめなる罪人に回心を得させ給わんことを、
御身にこいねがい奉る。」

最後にもう一度、「十字架のしるし」を行います。

<ファティマの聖母への祈り>

「御名の祝せられんことを。
うぬぼれと欺きより我を防ぎ給いて、唯一謙遜のみが聖化への希望なるを我に知らしめ給え。
わが霊的住まいを建てるにおいて、御身の祝福が、今日もいつもわが上にあるを知りたれば、我をして他者への喜びをもたらす道具とならしめ
給え。
それ、わが霊魂を喜楽ならしむる、確かなる道なればなり。」

 

 

<ファティマの聖母へのノベナ>

「ロザリオを唱えるにおけし隠されし聖寵の宝を三者の牧童に示されんがために、ファティマに降り給いしいと聖なる童貞よ、
この信心の心よりの愛によりて、我らの心を奮い立たしめ給え。

かくして我らのあがないの玄義の黙想によりて我らを呼び戻し給いて、ロシアの回心と、罪人らの回心を得させ、そして我が心より願いたる
この恩寵(ここで願う)の、この九日祈祷のうちに、天主の更なるほまれのため、御身の光栄のため、全ての善意の者のために、
その実りを集めしめ給え。アーメン。」


各三回の
「主祷文」「天使祝詞」「栄唱」を唱えます。

 

<ファティマの聖母への祈り>

「愛する御母 いと聖なる童貞女、ファティマの聖母よ。
我ら 忘恩の者どもによりて 御心に囲み置かれしとげにて囲まれし 御身の御苦しみの汚れなき御心の 御悲しみを知れり。
我らの御母として 我ら愛に動かされ 我ら 己を御足元に置き つつしみて 御身の苦しみ給いし御嘆きに対する祈りと犠牲をして
御身への償いを果たし奉らんとす。

我らの代わりに語り給え、いと汚れなき御母よ
我らの罪の赦しと、それの償いを果たす聖寵を得させ給え。
よろずの民の回心を促し給い、しかして彼らに 天主の愛を学ばしめ給え。
御身の御あわれみの御眼を我らに向け給い、しかして 我ら地上にありし内は全霊を挙げて天主を愛し、
天つ御国においては とこしえに主の御臨在を喜ぶを得しめ給え。アーメン。」

 

 

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