悪に対する守護の祈り

 

これは、悪に対する守護となるものとして長年に渡って信じられたものである。


太平洋上で、数年前に亡くなりしある婦人の諸紙と形見の中に見つかったもので、これらの話によって、数多の人々が大変有効な祈りであると
知っているものである事が判明した。

この祈祷文は、紀元50年、そして再び1515年に発見された。

これは教皇聖下によって、己の安泰のためにいくさに赴こうとしていた皇帝チャールズ5世に送られたものであり、
それまでこの祈りを繰り返し唱え、拝聴するか読むかする、或いはこれを持ち続けるならば、急死、または敵の手に落ちて死ぬる事、
またはいかなる火にも燃やされず、戦いに負ける事もない。
出産中の女性の上で読まれるならば、問題なく子がもたらされるであろう。

もし発作を起こしたる者を見たならば、この祈りを、その者の右側に置くのである。
そうするならば、その者は起き上がり、感謝を伝えるであろう

家の為に、これを書き写す者は私によって祝福されると、主にして救世主なるイエズス・キリストは言われ、
これをあざ笑う者は、苦しみを受けるであろう。

 

祈祷文

「キリストの十字架は、我を危うき死より守り給い、常に我に生命を与え給う。

ああ、我らの罪のために、十字架の木の絞首台にて死去し給いし、崇むべき主にして救世主なるイエズス・キリストよ。
ああキリストの聖なる十字架よ、我がいかにして御身に信頼し奉るかをみそなわし給え。

ああキリストの聖なる十字架よ、わが一切の善徳と真とのうちに、我とつながり給え。

ああ聖なる十字架は、幸いへの正道とならん。

ああキリストの聖なる十字架は、我を危うき死より守り給い、常に我に生命を与え給う。

ああ十字架にはりつけにせられしナザレのイエズス、我を憐れみ給いて、今も敵より我を離れしめ、
これよりとこしえに、イエズス・キリストの光栄、祝せられし聖なる御受難の光栄、無慈悲なる御死去の光栄、
御復活と、天つ御国への正道を我らにもたらし給いしが如きによりたる天主の如き御昇天の光栄を帰し奉らせ給え。

イエズスはまことに御降誕の祭日にベトレヘムにふさわしく降誕し給い、
まことに元日に御割礼にあずかり給い、
まことに十二日に三王の彼への礼物がもたらされ、
まことにイエズスは天つ御国に昇天し給い、
しかしてイエズス・キリストの御住まいは、我を一切の敵を免れさせ、今もいつも御手にあるを見たり。

ああ主よ、我は己を御身に捧げ奉る。アーメン。
ああイエズス、我を憐れみ給え。
ああマリアとヨゼフは、十字架より主を降ろし、葬りたる
アリマタヤのニコデモとヨゼフによりてわが為に祈り給う。

ああ主イエズスよ、苦き御苦悶を通じ、殊に御霊が御肉身と、この罪深き世より離れ給いし時、十字架上にて苦しみ給いき。

ああイエズス、我を救い給いて、御身と共にわが十字架を運び、わが危うきをして全善と為すを教え給え。アーメン。」

 

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