教皇ピオ12世の ロザリオの祈りの回勅

1951915

我らの尊む信徒、総司教、枢機卿、大司教、司教、そして使徒座の平和の交わりを持つ他の修道者らへ。
尊む信徒らに、挨拶と使徒座の祝福を。

我らが集められし以来、ペトロの至高の座に対する天主の御摂理の御計らいによりて、我らは悪の近接の直面において、人類家族の定めを天主の御母のいとも力強き御保護に委ぬるのを決して止めず、そしてこの故に、あなた方が知るように、我らは勧告の書簡を折々にしたためたのである。

2.尊む信徒らよ、あなた方が知るように、熱誠と、いずこにおいても我らの招きに応えしキリスト信者の自然発生的に一致した承認と共にである。
これは壮大に証しされし数多の時代の、尊き天の元后に向けての信徳と愛徳の大いなる実証によるものであり、とりわけ普遍的喜びのその現れによりて、昨年我らの目は、聖ペトロ広場において、信心深き群れの無数の数多の者達によって囲まれながら、祝せられた童貞の天つ御国への霊肉の被昇天が宣言されたのを見た。

3.これらの追憶は我らに喜びを取り戻し、我らが天主の御慈悲のうちに真に堅固に信頼するのを励ますが、当面、我らの御父の御心を苦しめ、深く悲しまする理由を欠かぬのである。

4.あなた方がよく知るように、尊む信徒らよ、我らの時代の悲惨なる状況がある。
万民の間の兄弟的調和は、至る所において再確立されず、どころか至る所において新たなる血なまぐさき紛争の脅威が今なお世人の上に留まる間、我らは霊魂が憎悪といさかいにかき乱されるのを見るのである。
これに、世の多くの所で、迫害の暴風が公教会に対し放たれたと加えねばならぬのである。
そしてその自由を奪い、あらゆる類の中傷と惨めさをもって大変残酷にそれを悲しませ、殉教者の血を幾度も幾度も流させたのである。

(つづく)

 

 

 

 

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