信頼の聖母

 

教会認可

この御絵は有名な画家であったカルロ・マラッタ(1625-1713)によって描かれたもので、彼は1704年に教皇クレメンス11世によって爵位を与えられ、教皇ルイ14世によって聖座の専属の画家にされました。

この御絵は彼が一人の若い高貴な婦人に与えたもので、その若い婦人はやがてクララ会の修院の修院長となります。

その修院長は今日の、尊者クララ・イザベル・フォルナーリ(1697-1744)であり、尊者は苦行の厳命の生活を受け入れ、数多の神秘の聖寵を恵まれ、更に主の御受難の聖痕も与えられました。

クララ修女はこの御絵の聖母と天主の幼な子に大いなる信心を捧げ、この聖母より、自らと、彼女の修女らと、この御姿に崇敬を捧げる全ての者達に特別な御約束を頂く事が出来ました。

「わが天の御母が、まことの母的愛を持って保証なさいましたのは、この"信頼の聖母"の御絵に崇敬を捧げる者には、誰でも聖母に向かう格別の優しさと信心とが与えられるという事です。」

 

この崇敬には次の呼祷を伴わせます。

「わが御母、わが信頼よ。」(300日の免償)

この「信頼の聖母」の御とりなしによって数多の治癒と回心が起こり、この御絵の複製が作られ、巡回するようになりました。
複製のうちの一つはラテラノ教会の聖マリア神学校の一つの小さな聖堂に置かれ、この信心が非常に有効なものである事が知られました。

後に信頼の聖母は、1837年にローマで流行し、多くの人命を奪ったアジア風邪に対し神学生全員を守り、欧州大戦時には100人以上の神学生が強制召集されましたが、彼ら全員の生命を守りました。

信頼の聖母の御保護を受けた神学生達は、聖母の御恵みに報いるために、御母と御子に宝石で飾った金色の冠を捧げる事とし、それより御絵の聖母と御子の御頭に金の冠が描かれる事になりました。

 

 

 

 

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