(御受難修道会の1879年の出版物による。)
このチャプレットを唱える際に、第一連をこの信心の促進のため、第二連を我々の両親や上長のため、第三連を地上の統治者のため、第四連を全ての罪人と異端者の回心のため、第五連を聖職者と聴罪司祭のため、第六連を司教のため、第七連を教皇聖下のための意向を添える事が出来ます。
始めに祈ります。
「我らの王なるイエズス・キリストを崇め奉らん。」
▲我らのとげの冠を授けられ、刺し込みによりて傷つき給いき。
「ああ天主、わが助けに御意を傾け給え。」
「▲主よ、わが助けに急ぎ給え。」
「栄唱」一回。
第一連
「ピラトが群集の思いを満たさんがためバラバを解放し、我らの主イエズスを鞭打ちし後に十字架に磔にさせんと引き渡したるを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
第二連
「いかにして異教の兵士共がイエズスを総督官邸の裁判所に連行し、全団を召集せしかを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
第三連
「いかにして兵士共がイエズスの御衣を脱がし、彼に真紅の外套を着せしかを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
第四連
「いかにして残忍なる執行者共がいばらの冠を編みて、イエズスの御頭に置き、御右手に葦を置きしかを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
第五連
「いかにして悪者共が我らの主の御顔に唾きをし、御手の葦を取りて崇むべき御頭を打ちしかを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
第六連
「いかにして不敬の者共がイエズスの御前にひざまずき、彼をあざけりて"ユダヤ人の王、万歳"を言いしかを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
第七連
「この最終連において、いかにして我らの主イエズス・キリストが、いばらの冠と紫の衣を身につけられて群集の前に引き出され、ピラトがユダヤ人らに向かいて"この者を見よ"と言いしかを思わん。」
「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」十回、続いて次の呼祷を唱えます。
「ああ主よ、我らは御身のいばらの冠を崇め奉らん。」
「▲ああイエズス、御身の栄えある御受難を、我ら黙想し奉る。」
「ああ主よ、我らの罪は御頭を突き通せし先々のいばらを散りばめたり。
我らの霊魂を改め、我らの罪を取り去り、心中に御身のとげを突き刺し給わんことを。
ああ全世人が御身、王の中の王を信仰において崇め、崇拝において愛さんことを。
さらに我らの不可謬なる教皇聖下におけし、真理と希望の御身の御誓約をみそなわし給え。」
教皇聖下のために「主祷文」一回、「天使祝詞」一回、「栄唱」一回を唱えます。
「いばらの冠を編みて。」
「▲彼らはそを御頭に置きたり。」
祈願
「全能永遠の天主、我ら御身にこいねがい奉る。
我らの主イエズス・キリストの御受難の記念す我らをして、ここ地上において主のいばらの冠を尊崇せしめ、彼によりて、天においては栄光と誉れの冠を授けられんことを。
御身と聖霊と共に世々に生き、しろしめし給う主なるかな。アーメン。」