聖ブラジオ司教殉教者

 

3世紀アルメニアのセバステに生まれ、309年にセバステの司教に就任した。

その頃アグリコラ(カッパドキア)の知事は、キリスト教徒の迫害のためにセバステに赴任し、聖人は山中に身を隠して司牧を続けたが、
316年に野獣狩りにやってきたアグリコラウスが、多くの人々が聖人のいる洞穴の外で待っているのを発見し、聖人は逮捕された。
多くの信徒が獄中を訪れ、病者がやってくると、祝福し、病気を癒した。
聖人に祝福されると直ちに病が癒され、また病める動物達でさえも彼のもとに来たが、祈りを捧げる聖人を決して邪魔しなかったと言われる。

聖人は獄中において、魚の骨を喉に詰まらせて窒息して命を落としかけた金持ちの未亡人の子息をはじめ、仲間の囚人を祈りと祝福によって
癒やし、これがやがて聖人の祝日におけし信徒の喉の祝福に至った。

棄教を迫られる拷問を受け、更に溺死させるために湖に投げ入れられたが聖人は沈まず、天主の御力を証明しようと迫害者を湖に招くと、
彼らは一斉に溺れた。

最後に首を切られて殉教した。

祝日2月3日。喉の病の保護者。

公教会は彼の祝日において、喉の特別な祝福を認可しています。
伝統的には聖人の祝日に、首元を二本の長いロウソクを交差して軽く挟み、司祭が次の祈りを唱えます。

「聖ブラジオ司教殉教者の御功徳ととりなしによりて、天主が汝を喉の凡ての病より救い給い、汝を他の諸悪より守り給わんことを。
聖父と聖子と聖霊の御名によって。アーメン。」

<祈りT>

「主よ、聖ブラジオのとりなしによりて御身の者らの祈りを聴き容れ給え。
我らが今世においては平安を喜び、来世におけし永遠のよりどころを見出さんことを。アーメン。」

 

 

<祈りU>

「我らの主の火を灯されし霊魂、ただ天主によりて助けられし聖殉教者よ、
御身は荒れ野に喜びと、危うかざると豊かさとを見出し給いて、御身は御独りにして数限りなき奇跡を為し、
イエズス・キリストの信仰によりて改心させ給えば、御身を呼び求むる、その信仰と信心とによりて、
天と地を栄えある所と為し給う主を、彼らは呼び求め奉たり。
罪と永久の責め苦において、我らを覆い給え。」

 

<聖ブラジオのチャプレット>

このチャプレットは、聖ブラジオのメダイと二つの小珠、環状部分は、一連が一つの大珠と五つの小珠からなる四連によって構成されています。
もし専用のチャプレットを御持ちでなければ、一般のロザリオを、数を調節されながら用いられて構わないと思います。

始めに(メダイがあればメダイに接吻して)
「十字架のしるし」を行います。

次の小珠で、祈りを唱えます。

「全能永遠の天主、生ける信仰と敬いとをもちて御身の御神性を称え奉らん。
我は御前に己が身を伏さしめ、御身のこの上なき御恵みと、御あわれみへの、子たるに当然なる信頼をもちてこいねがい奉らん。
我がこのノベナのうちに光栄を帰し奉らんとす、聖人の大徳と御功力とを黙想し奉りて、彼の御身の御子の御生涯を模範として
まねび給いし如くに従わしめ、御身の天の光明の筋もてわが知性の暗きを照らし、天主の御愛の火もてわが心を燃やし給え。

更に我は、この力強き助け手の御功力と御とりなしとによりて、彼によりて我がへりくだりて御前に置くこの請願を慈悲深く聴き容れ給え。
敬虔を保たん。
"御旨が天に行わるる如く、地にも行われんことを"
もしこれが御身のより大いなる誉れと、わが救霊とならば、いみじくも、これを慈悲深く聴き容れ給え。アーメン。」



次の小珠で、祈りを唱えます。

「ああ天主、御身の聖なる司祭殉教者なるブラジオの御とりなしによりて、霊肉の一切の悪と、殊に喉の病より我らを救い給え。
更に、御身の御赦し得るの信頼の希望のうちに善き告解をなすための聖寵と、御身のいと聖なる御名をふさわしき唇で常に称えるの聖寵とを
与え給え。
我らの主キリストによりて。アーメン。」


(中心のメダイで祈ります)

「聖ブラジオ、人類の守護者にして、堅忍と服従とによりていと数多の責め苦をしのび給いし天主の忠実なるしもべよ。
我は御身の力強き御とりなしをこいねがい奉る。
霊肉の一切の悪より我を守り給え。
喉の病に苦しみを助くための特別なる聖寵もて天主が御身に授け給いし大なる功力あればなり。
それらより我を救い、守り給えば、我は常にわが務めをまっとうするを得、天主の聖寵の御助けによりて善行をなすを得らるればなり。
我が告解の聖なる秘跡における正直なる罪の告白と、それらの赦しとを得んと、
我は霊魂の特医の如くに御身の助けをひとえに願い奉らん。

我は御身の慈悲深き御とりなしに、告解において罪を隠すふさわしからざる者をも委ね奉らん。
かれらのために、かれらのなしたる涜聖の告解と聖体拝領において、これまでに犯したる一切の罪を隠さんとす罪のうちに、
正直にして痛悔する、己を責むための聖寵を与え給え。
しかして彼らが天主の聖寵なる赦しを得、永久の罰を免れんことを。アーメン。

わが主、わが天主よ。
我は御子イエズス・キリストの苦き御死苦との一致のうち、彼の無原罪の祝せられし御母、終生童貞なるマリアと諸聖人、
殊にこのノベナのうちに我が光栄を帰し奉れるこの聖なる助け手の御功力と、共に、わが請願を御身に捧げ奉らん。

我をみそなわし給え。
慈悲深き主よ、御身の聖寵と御愛とを我に与え給い、慈悲深くわが祈りを聴き容れ給え。アーメン。」





各小珠で
「天使祝詞」を、各大珠で「主祷文」を祈ります。

inserted by FC2 system