聖アントニオの糧

幾つかの伝承は、「聖アントニオの糧」と呼ばれる寄付の行いを教えます。
最も古い伝承は、1263年にまで遡ります。

それは建築中の聖アントニオのバジリカの近くで溺れた一人の子供の母親が、もし子供が無事に戻るなら、貧者に対し子供の体重と同じ重さの量のトウモロコシを寄付する事を、祈りの中で約束しました。
子供は助かり、祈りは聞き届けられました。

他の伝承は、1890年代のフランスのパン屋の話です。
店のドアの錠が壊れ、パン屋は聖アントニオに対し、鍵屋がドアを壊す事なく開ける事が出来るように、もしこの祈りが聞き届けたならその報いとして、貧者へのパンの寄付を約束しました。
祈りは聞き届けられ、パン屋はその約束を果たしました。

今日、祈りの中で聖アントニオを呼び求め奉りて貧者への施しの約束をする事は、「聖アントニオの糧」と呼ばれます。
この施しは貧者への糧だけでなく、しばしば聖職者の養成のための寄付金に対しても適用されます。
また時にこれは、新生児の保護を願い奉る親達が、貧者への施しをします。

いくつかの教会では聖アントニオの祝日において、パンを祝福した後に求める者達に与えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

inserted by FC2 system