啓示されし五つの御礼

 

ある時、聖マチルダが深い悲しみの中で我らに主に、童貞マリアにしかるべく信心を捧げ奉る方法を教え給うように嘆願せし間、
我らの主が御わきばらの御傷におのが唇を出願させるようにされて言われました。
「しかしてわが御母に捧ぐるの望み以てこれを描け。」

その五つの御礼は、聖女がそれまで耳にしたことのないものでしたが、聖女の唇に、数的の水の滴がしたたり落ちてくるのを感じました。

 

<五つの御礼>

「ああ、御身の至聖三位一体の御心より流れ出づる甘美なる流れのうちに、栄光のうちにいとも輝き給う童貞よ、永久より、
御身のいとも祝せられしものと定められしゆえに、我御身に御礼を為し奉る。」


「ああ、御身の至聖三位一体の御心より流れ出づる甘美なる流れのうちに、聖性のうちにいとも輝きを浮かべ給う童貞よ、
御身のいとも祝せられし御宿りと御生涯ゆえに、我御身に御礼を為し奉る。」


「ああ、御身の至聖三位一体の御心より、おのずと流れ出づる甘美なる流れのうちに、聖性のうちにいとも尊貴なる童貞よ、
御子の御教えと御説教ゆえに、我御身に御礼を為し奉る。」


「ああ、御身の至聖三位一体の御心より、おのずと流れほとばしり出づる甘美なる流れのうちに、いとも愛に満てし童貞よ、
御身の御子の痛ましき御死苦ゆえに、我御身に御礼を為し奉る。」


「ああ、御身の至聖三位一体の御心より溢れ出づる甘美なる流れのうちに、いとも称えられし童貞よ、
一切の誉れに満ち、全きまばゆき壮麗さと、今、歓喜のうちに喜びに恍惚となり給いし御者、
世の造らるる前に全被造物を超えて選ばれし御者に、御礼を為し奉る。アーメン。」

 

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